投資信託、世界で資金流出(ただし2018年12月の話)
日本経済新聞(2019/1/18)の記事に、「投信 世界で資金流出」という記事がありました。
投資信託の昨今の情勢を知りたい方の参考になれば幸いです。
投資信託から流出する資金
新聞記事によると、2018年12月の国内投資信託(除くETF)が608億円の流出となったようです。これは1年2か月ぶりの流出超とのこと。
逆に、「流入」ならば投信信託を購入する人(金額)が多い状態ですね。
簡単にいうと、昨年12月は「買う勢い」よりも「売る勢い」の方が強かったということです。
新聞記事を簡単に要約します。
・売りが目立ったのは海外株で、ロボットや自動運転、AIなど高い成長が期待されたもの
⇒特定のジャンルに特化したテーマ型の投資信託が大きく売られたことがわかります。いわゆる「グロース株」主体の商品ですね。相場のいい時では儲けは大きいのでしょうが…。
おりあーが買っている商品(slim先進国株、slimオールカントリー)などもグロース株が含まれているので、他人事ではないです( ゚Д゚)
・10月の相場急落時に、日本の個人投資家は逆張りの戦略で買いを活発にしたが、12月に相場が一段と下げたことで、買いの勢いが途絶えた
⇒耳が痛くなります(笑)。急落しても慌てて買ってはいけないということです。お金ないのに買おうとしたなあ…( ;∀;)
・世界でも投信から資金流出が起きており、2019年1/2までの1か月間で8兆4000億円の資金が流出したとのこと(データーのある2000年以降で最大規模)
⇒すごく悲惨だったのですね。
流出が多いとどうなる?
上記は投資信託全般の話でしたが、以下は個別の投資信託の話になります。
投資信託の純資産額が少ないと、極端な話、繰上償還になってしまいます。
運用している会社が費用をペイできなくなるので、「もうやめちゃおう!」となってしまうからですね。戦略的な撤退です。
繰上償還とまでいかなくても、資金に限りがあれば分散できなくなってしまい、運用が不安定になってしまいます。
<運用会社の儲けの話で脱線>
10年くらい前の話ですが、おりあーの中では「投資信託=ボッタクリ商品」でした。手数料が高い割にはもうからない(むしろ損失の出る)商品ばっかりだったからです。
今考えれば、「売った時の手数料+運用中の手数料(信託報酬)」で相当儲けてたんでしょうね。だから、言葉巧みに売りまくる…。泣きをみた人はどれだけいたのでしょう。
今は購入手数料がかからない(ノーロード)、信託報酬が低い商品がたくさん出てきたので、昔と認識が変わりました。別物です。
逆に、純資産額が多いと運用も安定しますし、手数料が安くなる場合がありますね。
新商品は1年たってから購入を検討するという上級者もいらっしゃいます。
今後はどうなるの?
今後はどうなっていくのでしょうね。先のことはわかりませんね。
まず、今の世界全体の株価はどんな感じでしょうか。
全世界株式指数を確認しましょう。
MSCIオールカントリーワールドインデックス価格推移
https://www.morningstar.co.jp/(2019/1/19確認)
12月にがっつり下がっていますが、徐々に回復してきています。
このまま回復していけば、
株価急落⇒資金が流出する
という展開はなさそうです。
純資産額はどうなるでしょうね。当然商品ごとに違うわけですから、お持ちの方は確認した方がいいかもしれません。
とりあえず、おりあーが持っている商品の純資産額を確認します。slimオールカントリーはまだ出たばっかりなので、slim先進国株を確認します。
eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
https://emaxis.jp/fund/252653.html(2019/1/19確認)
水色のチャートが純資産総額です。やはり一時的に下げたようですが、順当に積みあがっていますね。(そりゃFundof the year第1位ですもんね)
上記の話からすると、商品選びで迷ったら、人気のある商品を真っ先に検討するという手も有効だと思います。繰上償還や、運用が不安定になるリスクを下げられるので。
特につみたてNISAで繰上償還(運用終了)となってしまうと、購入してしまった枠が回復しませんので、無駄になってしまいます。
気に入った商品があるけど純資産額が積みあがっておらず不安だ、という場合は特定口座での積み立ての方がよさそうです。
(もしその商品しか買う気がないならつみたてNISA一択ですが)