一部上場企業に転職しようとして落とされた話【体験談】
「それでは、自己PRをお願いします」
「じ、自分は…あの、納豆のように粘り強い人間です…。そ、それと、コミュニケーション能力にも自信が…あります(小声)」
コミュニケーション能力がある人は「コミュニケーション能力があります」とは言わないですね(笑)
面接って嫌ですよね。時には思ってもいないことを言わなければいけませんし。
そんな嫌な面接を受けた時のお話です。去年(2018年)の11月~12月の頃の話で、ブログ始める少し前ですね。
おりあーの状況
もうすでにブログに書いたかもしれませんが、おりあーは社会人8年目です(あと一週間くらいでちょうど8年経過となります。)
( ゚Д゚)あっ!
という間ですね。いいことも悪いこともありましけど、本当に早いものです。
業種は不動産管理です。建物の工事の手配をしたり、テナントさんとの折衝とかですね。
特に今の仕事に(給与以外に)不満はありません。ですが、ずっと悩んでいたのが、専門性のない仕事なのです。正確に言うと、専門性はあるけどその建物の中でしか通用しないよね?ってことなんです。
確かに、管理している建物の構造とか設備は詳しくなりました。でも、今の会社はその建物しか扱っていません。他に管理物件を増やすとかそういうこともありません。だから、その建物のことしかわからないんですよね。
そういうのに詳しいのは建築士であったり、設備業者なんですよね。専門家というのはそういうことですよね。
もちろん、突然他の建物を管理することになっても、何も建物のことを知らない人よりは有利だと思いますよ?問題が起きた時にどう対応すれば良いかも判断できます。
でもね…。やっぱり幅を広げたいんですよね。飽きてきたというのもあります。
それで、おりあーは経理をやりたいと思いました。何年か前に、簿記も取りました。
しかしうちの会社は人事部がありません。基本的に仕事のローテーションとかも無いので、一度その部署に入ったら(問題を起こさない限り)そのままです。
なので、思い切って転職をしようとしたわけですね。
その時期に魅力的な求人があった
しかし、経理の中途採用というのは、ほとんどが経験者限定なんですよね。経理経験3年以上とか、5年以上とか。中には「上場企業での決算業務経験必須」とかもあります。もちろん、その分給与は高いですが。
簿記2を級を持ってるくらいじゃダメなんですよね。それも見越して、簿記1級にも挑戦してたのですが、ほら、去年は災害とかあったし(言い訳
一応「未経験だけど簿記持ってますし、情熱はあります!」とアピってエントリーしたりするのですが、お祈り(お断り)されてしまいます。悲しい(-_-;)
そんな時に1社だけ、未経験OKな企業の募集がありました。
しかも一部上場!( ゚Д゚)
なんで…?そんなに人手いないの?
普通に考えて、一部上場であればそれこそ経験者限定で募集してもすぐに応募が殺到するような気もします。調べてみると、合併とかで業務拡大時期らしく、経理だけじゃなくて事務職を広く募集してるようでした。
おりあーは30代前半です。ひと昔前の基準で言えば、30を超えると転職が厳しくなってきます(専門家とか、実績を残してる人を除く)。
ダメでもともと、エントリーしてみたのです。(大手の転職サイトです)
びっくりするくらいスムーズに進む
エントリーした翌朝、8時台ですよ。いきなり返事がきました。
「早速面接を実施したいので、空いているスケジュールを教えて下さい」
( ゚Д゚)展開早い!まだ履歴書送ってないよ!
びっくりしました(笑)。本当に売り手市場なんだろうか。
おりあーが就活していた時からすると信じられないです(リーマンショックの時でした)。就職説明会をドタキャンした企業とかいましたからねw
面接に履歴書と職務経歴書を持参するようにとのこと。
さすがに何の対策もしていないので、確かその翌週くらいにしてもらった気がします。
で、午後有給をとって面接に行きました。買ったばかりのダークグレースーツとリーガルの靴でばっちりです(面接官がアンチガラスレザーでなければね)。
就活に失敗したおりあーが偉そうなこと言えないですけど、もしこれから就活を控えてる方がいらっしゃいましたら、身だしなみはしっかり研究してくださいね。文系の場合、学歴と外見(身だしなみ)と声の大きさでほぼ決まります(偏見
面接官は3人でした。4Pですね(マーケティング的な意味で
総務部長と経理部長と、専務クラスの人でした。…初回の面接にしては結構なメンツで緊張です。
けっこうくだけた感じで、社内の事情などもフランクに話してくれます。どうも合併などで人が欲しいので、-もちろん即戦力になるに越したことはないが-、未経験でもいいから適切な人材が欲しい、とのこと。
聞かれたことはありきたりなことでした。自己PRとか志望動機とか。おりあーも精一杯、蚊の泣くような大声で返答します。自己PRが事故PRにならないように注意しました。
経理部長さんから「簿記1級は受けないの?」と聞かれたので、さすがに挫折したとは言えず、
「自分は2級を持っているけど、最近範囲が変更になって連結会計が入ってきて、連結会計の知識がありません。なので、その部分の勉強をする意味でもこれから1級の勉強をしようと思っています」
と返答しました。とっさの返答にしては良かったと思います(最近の試験の改正を知ってることで情報収集してるアピにもなりましたし)。
その返答に対しての経理部長さんの反応が「入社したら連結いっぱい出てくるからね(笑)」とのこと。ああ、もう入社する前提なんだな…。
そんな感じで面接は進んでいきました。最後に、
「ウチは、必ず最後に社長面接をしてから入社という流れになります。社長面接をしてから辞退されては困りますので、入社の意思を確認してから受けていただきたいのですが…いかがですか?」
と聞かれました。そりゃ、社長面接してから「他の会社に決めました」なんていったらこの人たちのメンツがたちませんよね。おりあーはすっかり入社する気になってたので、受けると即答しました。
「予定を調整して、連絡します」
面接終了。最後に経理部長さんと少しお話。
「数字を扱うのが好きみたいだけど、入社したら数字だらけだからね(笑)」
とても感じのよさそうな人で、この人が上司になるのかー、なんて思ってました。この後の悲劇など知る由もなく。
連絡がこない…?
さて、次は社長面接かー。てか退社する時なんて言おうかなー。机の中とロッカー片づけなきゃなあ…。なんてことを考えながら数日たちました。
しかし、連絡がきません。あれ?おりあーから予定を連絡するんだったかな?向こうからするって面接の時言われたよな…?
さすがに不安になってきました。あれだけ入社する前提で話してたのに、選考が難航しているとも思えません。他に受験者が出てきたのでしょうか?
1週間後、メールがきました。
「連絡が遅くなり、申し訳ありません。社長が多忙のため、予定が調整できません。もうしばらくお待ちください」
良かった、落とされたわけじゃなかったんだ(^◇^)
じゃあもう少し待ってみましょうか。
そして一週間後、またメールが。
「事業環境の悪化につき、人材の募集自体を見直すことになりました。つきましては、大変申し訳ないのですが、今回は採用を見送らせてください」
( ゚Д゚)おいふざけんな!!
いや、事業環境の悪化って、そんな2週間で変わるもんじゃないでしょ!そもそもそれなら採用なんて最初からするな!って話で!
もちろん方便の可能性もあります。社長さんが私の経歴をみて何か気に食わないことがあったとか、他に有力な候補が現れた、とかね。
しかし、本当に99%受かると思っていたからね。落ちるにしても社長面接受けた後だと思ってたし、この結末は予想できませんでした。
ショックでしたよ。こんなチャンス、そうそうないですからね。少なくともおりあーの地域では。
そしていつもの生活へ
そしておりあーはいつもの日常に戻りました。
ああ、またこの会社でやっていくんだな。今日もトイレの部品がどこか壊れるのだろうか、などと心配しながらね。
そして年を越し、ブログを始め、簿記1級の勉強も少しずつ再開し…。今に至ります。
でもね、あきらめたわけじゃないんですよ。また別の記事で書きます。
今回は良い結果に至りませんでしたが、後からみればよかったのかもしれません。
本当に事業環境が悪化してるなら入らなくて正解だったとも言えます。
人間万事、塞翁が馬です!(塞翁って誰!?)
追記